しとしとと秋の雨が続く季節になってまいりました。
この日は10月の初めに掘ったお芋を、子どもたちがお料理する日です。
作るお菓子は「スイートポテト」、作ってくれるのはすみれグループ(年長)さんと、さくらグループ(年少)さんです。
朝の会を終えたすみれグループさんたちは、エプロンと三角巾、マスクを身に着けてランチルームへ向かいます。
するとそこにはサツマイモの山が3つありました。
「いっぱいだね」
などと言いながら、すみれさんたちは席へつきます。
これらのサツマイモは、前日にすみれグループさんが水で洗って土を落としてくれていました。
そして、先生のお話を聞いた後は、いよいよクッキング開始です。
まずはサツマイモの皮をむいて、蒸しやすいよう適当な大きさに切ります。
皮むきの作業は5人ずつ、カットの作業は3人ずつ行いました。
先生に呼ばれた順に、皮むきとカットを一人一回ずつします。
ピーラーでの人参の皮むきとカットは、毎日のお料理モンテッソーリでしたことのあるすみれグループさんですが、サツマイモの皮むきは感触がまた違います。
人参よりも硬くて、デコボコしていてむき辛いサツマイモに、苦戦しながら一生懸命皮をむいていきます。
包丁でのカットも、人参よりも硬いサツマイモに最初戸惑いながら力を入れてカットしていました(安全のため、切りやすい硬さのサツマイモを切らせ、硬いものは職員が切っています)。
いつもニコニコ元気な子どもたちですが、皮むきとカットのときはとても真剣な顔で取り組んでいました。
ある程度カットされたサツマイモができると、給食の先生がすぐに蒸し始めてくれたため、サツマイモの下処理が終了するころには次の作業の準備ができていました。
次は蒸しあがったサツマイモをつぶす作業です。
アツアツのサツマイモで火傷しないよう気を付けながら、力を込めてマッシャーでサツマイモをつぶしていきます。
先生たちも手伝いながら、順番にサツマイモをマッシュしました。
ある程度潰れたら、先生たちが砂糖やバターなどの調味料を入れて混ぜてくれました。
すみれさんの出番はここまでです。
ここからはさくらグループさんの番です。
さくらさんたちは調味料と混ぜ合わさって滑らかな状態になったサツマイモを、丸めて成型する作業を行いました。
先生に渡されたサツマイモを、両手で丸めてこねこねして形を整えていきます。
中にはいびつな形もありましたが、小さな手で一生懸命丸めていました。
一人二回以上丸める作業を行うことができ、みんな1回目よりも2回目の方が上手に丸めることができていました。
バットの上に綺麗に並んだサツマイモの上に、先生が卵黄を塗ってくれて、さくらさんの作業も終了です。
あとは給食の先生にお任せして、おやつの時間を待つばかりです。
おやつの時間が近くなってくると、給食の先生がおやつの準備をしてくれます。
出来上がったスイートポテトはみやこのじょう児童学園の以上児、未満児全員分と、姉妹園のみやこのじょう児童学園ひまわりの分もありました。
焼きあがったスイートポテトがバットに入れられ、台車の上に並べられました。
これから、以上児さんのお部屋へ先生がおやつを運んでくれます。
サツマイモの下処理を頑張ってくれたすみれグループのおやつ時間にお邪魔してみました。
「がんばって皮をむいてつぶしたもんね」
と言うと、
「がんばったからおいしい」
「あまいね」
と声を返してくれました。
中には
「おいもにがて・・・」
という子もいましたが、「おいしい」と食べていました。
サツマイモの苗植えと収穫、収穫からの調理と、食べ物がどうやって自分たちのもとへ届くのか、そのプロセスの一部を子どもたちは体験しました。
子どもたちの様子を見ていて、食べ物をつくるのがどれほど大変なことなのか、少しでもそのことを学んでくれるといいなと思いました。